Ligneous conjunctivitis secondary to a congenital plasminogen deficiency in a dog.

犬の先天性プラスミノゲン欠乏症に続発した木質性結膜炎

McLean NSJ, Ward DA, Hendrix DVH, Donnell RL, Ilha MRS. Ligneous conjunctivitis secondary to a congenital plasminogen deficiency in a dog. J Am Vet Med Assoc. 2008;232(5):715-721.  PMID:   18312178

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症例の基本情報

7カ月齢、体重16.6kg(36.5lb)未避妊のゴールデンレトリーバーが進行性の重度な両側性膜性結膜炎、口腔内病変、鼻汁、および発咳のため受診した。

臨床所見

結膜バイオプシー標本の組織学的検査により、木質性結膜炎と一致した所見が認められた。血中プラスミノーゲン活性は繰り返し検査をしても低値であり、先天性プラスミノーゲン欠乏症が眼、口腔、および呼吸器の病変の原因として認められた。

治療と結果

新鮮凍結血漿(FFP)の点眼および結膜下への投与、シクロスポリン点眼、およびアザチオプリンの経口投与は、結膜に対し効果がなかった。膜の外科切除後にへパリン、組織プラスミノーゲン活性化因子、コルチコステロイド、およびFFPの点眼、そしてFFPのIV投与による集中治療を行い、病変の再増殖を抑制した 。FFPの静脈内投与は、血漿プラスミノーゲン活性を正常基準値範囲内まで増加させ、呼吸器および口腔の病変を改善し、体重増加につながった。この治療の中止により体重は減少し、元気消失また病変は悪化した。疾患が進行したため、安楽死をした後に剖検を行った結果、軽度の水頭症、多巣性腸出血、および口腔、鼻咽頭、気管、食道、および心嚢に線維性プラークの所見が認められた。顕微鏡検査では、プラークは線維素と組織化の乏しい肉芽組織によって構成されていた。フィブリン性栓子が肺、口腔、および気管の血管内に存在していた。

臨床的意義

犬では、先天性プラスミノーゲン欠乏症は起こりうり 、木質性結膜炎の原因となるかもしれない。外科および内科治療の組み合わせが結膜病変を改善させる可能性があり、FFPのIV投与はプラスミノーゲン欠乏症の眼以外の症状の治療において有効であると思われる。

(Figure 1より 症例写真)

 

Experimental Design Case report

 

 

 

 

 

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