Prolapse of the gland of the third eyelid in dogs: a retrospective study of 89 cases (1980 to 1990)

犬の瞬膜腺脱出:89症例の回顧的研究(1980-1990)

Morgan RV, Duddy JM, McClug K. Prolapse of the gland of the third eyelid in dogs: a retrospective study of 89 cases (1980 to 1990). J Am Anim Hosp Assoc. 1993;29(1):56-60. PMID:なし

89症例(125眼)の犬の瞬膜腺脱出の症例を調査した。アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・ブルドッグ、ラサ・アプソが最もよく瞬膜腺脱出がみられた犬種であった。55%の症例で瞬膜腺脱出は1歳齢以下で発生した。ほとんどの瞬膜腺脱出は切除か位置の整復により治療した。2種類の瞬膜腺の位置の外科的な整復術が行われたが、ポケット法が最も高い成功率を示した。長期的なフォローアップでは、外科的に瞬膜腺脱出の整復を行なった犬の方が、治療なし、または瞬膜腺を切除した犬と比べて、KCSの発生率が低かった。

(Table2より     各治療におけるKCSの発生率)


 

Experimental Design Retrospective case series
P 89症例(125眼)の犬の瞬膜腺脱出の症例
I
C
O 発生率と生物学的データのレビュー。長期フォローアップでの各手術間の成功率比較。

コメント

犬の瞬膜腺脱出は外科的な整復が標準治療です。この論文では、診断時の年齢は中央値1歳(範囲0.25歳から9歳)で、治療法は43眼:瞬膜切除、49眼:タッキング法、18眼:ポケット法、5眼:無治療でした。ポケット法は94.1 %(16/17眼)で成功したとありますが、どの外科手術後にどの程度の期間フォローアップができたのかは記述がありません。中央値4.8年のフォローアップが33例で可能であり、KCS(STT<10mm/minと定義)は、5.56% (1/18)の瞬膜腺脱出がない犬、37.5% (18/48)の瞬膜腺の既往歴がある犬で発生しています。フォローアップができた症例では、外科的に瞬膜線の切除を行なった眼では48.1% (13/27)がKCSになったのに対して、タッキング法やポケット法を行った眼ではKCS発生率は14.2% (2/14)でした。KCSは本研究ではSTT<10mm/minと定義されているが、涙液減少の低下がどの程度臨床的に意義があるかは不明である。

 

 

 

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